通常は、動脈と静脈の間には毛細血管が存在します。脳動静脈奇形(AVMと呼ばれる)では、動脈と静脈の間に毛細血管が存在せず、代わりに毛玉のような異常な血管の塊(これはナイダスとも呼ばれる)が存在します。毛細血管は細かい血管の集まりで、血液中の動脈の圧力(血圧のこと)が静脈にかからないよう防波堤の役割をもっています。ナイダスには、この防波堤がありません。堤防がないと洪水がおこりやすいのと同様に、防波堤のないナイダスは破れて出血、つまり脳出血がおこりやすいのです。できたら破れる前にナイダスをとり除く。このとり除く作業が治療であります。
治療法には開頭手術、血管内治療、ガンマナイフ治療の3者があり、これ単独か、単独では不十分なAVMには、3者の組合せで治療が行われます。簡単なAVMですと、例えばガンマナイフや開頭手術の内の一つの方法が選ばれます。大きい複雑なAVMですと組合せ(例えば血管内治療の後、開頭手術、あるいはガンマナイフの後に開頭手術)が選ばれます。
目指すところはただ一つ、
後遺症を出さずにナイダスを除いて出血を完全に予防すること。
これに次の3点が考慮されていることだと考えています。
AVMをそのままにしておくと脳出血をおこすことがあります。
出血の起こる前にAVMを除くのが安全です。
医学は進歩しております。
昔にくらべ手術が容易に、また、後遺症が出にくく、治りやすくなってきております。
できるだけ手術を受けて、
根本的に治しましょう。
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